2011年3月1日火曜日

若山美術館

奥野ビルから徒歩数分
国光ビルというビルの4階に
小さな素敵な美術館があります



若山徳光氏のコレクションを中心に
大正・昭和の書物や紙芝居など
紙もの好きにはたまらない空間が広がってます


竹久夢二の世界から
小さい頃 親しんでいた
キンダーブックまで


大正から昭和の装丁デザインを
楽しむことが出来ます


活字や色使い 
この頃の印刷の味わい

読むものとして楽しむ前に
目で楽しめる
装飾デザインの素晴らしさ


本を開く
そのページページに
素敵な世界が広がっています


武井武雄と初山滋の
ふたりの子どもと子どもたち展
3月31日まで開催しています

そして
その一角で


ラファエル前派の作品を
見ることも出来るのです


ロセッティやバーン=ジョーンズなど


中世芸術に魅了され
神話や伝説の主題が多く
文学との結びつきが強い作品が多いのです


ロセッティやバーン=ジョーンズと親交の深い
ウィリアム・モリスは
19世紀の産業革命による
大量生産へ移り変わる時代に
絵画や彫刻、建築などと切り離されていた工芸を
小芸術(装飾芸術)と呼び

人の使う物や道具
身近な物にこそ装飾が必要であり
工芸職人が創造する喜び
それを使う人が楽しめること

労働する、物を作る喜びを大切にするべき
富裕層だけが楽しむのではなく
身近なものにこそ芸術を見いだすべき
と説いていました


モリスの装飾芸術のひとつに
美しい装丁の書物印刷があります


中世の写本や装丁デザインに影響された
19世紀の書物

とても魅力的です

そして
海を超えて

アーツ&クラフツ運動
アール・ヌーボー
ユーゲントスティール
ゼツェッション
アールデコ

19世紀~20世紀初頭の工芸運動は
日本にも影響を与えています
当時パリへ留学した大正ロマンの作家たち

日本民芸運動など
職人による芸術的創造


ウィリアム・モリスとともに活動し
挿絵・装丁を施した
19世紀の書物が若山美術館でご覧頂けます

5階展示室では

ウォルター・クレイン
「SHAKES PEARE'S TWO GENTLEMEN OF VERONA」(1894)
展示中です


この作品が
若山美術館へやってきた道のり
作品展示まで

館長である武田さんとのお話は尽きることなく
楽しい一時でした

昨年奥野ビル5階で知り合った
武田さんとの出会い

世紀末の装飾芸術について学んでいた自分にとって
とても嬉しく楽しい出会いでした


古いベンチの上には
こちらも奥野ビルで知り合った
菊池恵さんの革の作品も


若山美術館にある
作品のすべてが
いろんな人や時間を通して


一つの空間に集められ


たくさんの人を豊かな気持ちにしてくれます
全てが不思議なご縁で繋がっていきます


19世紀末のヨーロッパの印刷物
その時代の工芸運動に影響された
日本の大正・昭和の
絵本や印刷物

逆に日本の浮世絵などに影響された
19世紀のヨーロッパ装飾
文学と挿絵

活字デザインや余白の使い方
ひとつの本の中に小さな芸術がたくさん詰まっています

とても魅力的で参考になります
是非奥野ビルと合わせて訪れてみてください


チラシをお持ちの方は入館料が割引になります
裏庭でチラシをゲットして下さい


今日から
プランタン銀座では

ガーディアンさんの搬入のお手伝いをしてきました
イギリスから以前508号室でご一緒した
Sugar&Sonさんも出店中です

今回ご紹介したウォルタークレインなど
紙ものを扱ってりる
アートハーベストさんもお薦めです

銀座アンティーク巡り
お楽しみください


裏庭
来週7日から13日の営業は
都合により
8日火曜日と12日土曜日のみとなります

宜しくお願い致します 

こちらに掲載の商品のお問い合わせは
03-5250-8863
まで